[著者:海道左近/イラスト:タイキ/HJ文庫]★★★
とある管理AIの回想
レイがゲームを始める四か月前、内部時間では一年前。新たな『超級』の発現を促す為に管理AI『ジャバウォック』が投下させた史上最悪の【SUBM】『グローリア』と、それを殲滅すべくゲーム内に生きる『ティアン』達と現実世界のプレイヤーが操る『マスター』達、そして『超級』達が立ち向かい戦い抜くエピソード。超級達の競演
連携と言うよりは、各自が果たすべき役割を担い、達成した時点で次の走者にバトンを渡して繋いでゆくような展開でした。『グローリア』もゲームのボスキャラとして“作られた存在”ながら、元々規格外の強さなのに更に想定以上の急速成長を遂げていたので、超級が複数揃っても勝敗がどうなるか読めない緊迫感が物凄かったですね。遥か先にある“勝利に至る着地点”を見据えて
最終走者であるシュウの段階では、もうあとは“どうやってグローリアを詰ますか”だけで。その前の月夜、更に前のフィガロの段階で、シュウが勝つならこの結末になると既に確信を得ていて、そこを見据えて戦っていたようにも見えました。見えて来た管理AI達の姿
強烈な個性の集まり。一枚岩とは正反対の関係のように映りました。顔を出す場面は増えて来ましたが、まだまだ個々の思惑や意図や存在そのものも謎は多い。海道左近/タイキ ホビージャパン 2019年11月01日