SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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処刑少女の生きる道6 ―塩の柩―

[著者:佐藤真登/イラスト:ニリツ/GA文庫]★

 最初から最後まで、ずーっと息の詰まる展開続きで、読んでいて精神がすり切れそうになりました。いやもうホント色々ときつかった……。

 要因は様々なんですが、一つ確実に言えるのは、『主』であり『白』は想像を遥かに絶する“絶望”だったと言う事。特にメノウにとっては。

 もうどうにもならないくらい、絶望で埋め尽くされてしまいました。なにせ好転する見込みが一切ないもんだから。『主』の『帰還』への渇望のために、この世界が崩壊、消滅してもおかしくないと思わされるほどでした。

 この絶望がどんな結末をもたらすのか、今回は最後の最後まで本当に分かりませんでした。常にギリギリの綱渡りで、とにかく生きた心地がしなかったですね。

 そんな極限状態のなかで、メノウにとっていくつかの決着もつきました。一番は、長く続いていた『陽炎』との決着です。ここまで来て、ようやく見え難かった彼女の意志と本心を、メノウに同調して受け取れたような気がしました。

 次巻より、新章開幕との予告。メノウの新たな目的と決意は明確ながら、成し遂げるまでの道は困難を極める。取り巻く環境や、新たな関係などに変化を見せながら、果たしてメノウはどんな風に歩き続けて行くのか。楽しみに待ちたいです。

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