[著者:山口悟/イラスト:ひだかなみ/一迅社文庫アイリス]
今回は、カタリナ以外の登場人物たちについて、これまでより詳しく掘り下げ描いて行く短編集。
カタリナを取りまく主要キャラ達は勿論、カタリナに触れて人生激変した脇役達や、本編ではあまりお目にかかれない、カタリナの両親やクラエス家で働くの人々の事なども色々と描かれていました。
主に魔法学園入学以前にさかのぼるエピソードが多かったですね。かつて、カタリナの人柄=『無自覚人たらし』がどれだけの人に影響を与えて来たか? その事実を改めて思い知る事になりました。
とにかく読んでいて明るく楽しい雰囲気に浸れたのと、あとは「カタリナって愛されてるなあ」って強く感じた所でしょうかね。とりわけ今回は、カタリナ以外の視点での語りが多かったので、それぞれに違った愛情が普段より一層伝わって来ました。
個人的には、クラエス家の人達のエピソードが印象に残りました。庭師のじいちゃん、メイド頭、母・ミリディアナ、など。多分本編ではなかなか見られない所で、カタリナに良い影響を受けている辺りで「大切に想われているな」と、ほっこりさせてもらえました。
乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…(5)
posted with ヨメレバ
山口悟(作家)/ひだかなみ 一迅社 2017年06月