SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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乙女ゲームのヒロインで最強サバイバルV

[著者:春の日びより/イラスト:ひたきゆう/TOブックス]

 エルヴィン王子派が『王家派』で、エレーナ王女派が『貴族派』。基本はこの立ち位置での王位継承問題の抗争関係。

 しかしながら、両方をなき者にして混迷を増長したい派とか、人間全部に強い怨恨を抱いている『魔族派』の介入とか、かなり政治的問題がキナ臭く複雑に絡んでいる印象でした。

 ……え、今回から『学園編』だったよね? 一応、ちょっとだけ、貴族の学園生活っぽい雰囲気もありましたが、王女と王子の暗殺事件が表面化した時点でもう殺伐とした“いつもの空気”に戻ってましたよね。どいつもこいつもヤバそうな臭いを醸し出しちゃってまあ。

 最も危険を抱えてそうなのは、誰でしょうかね? 人間関係を崩壊させると言う意味では、力がない癖に妙に精神的余裕を感じさせるアーリシア(偽ヒロイン)かな。

 クララは精神的にかなり微妙な感じで、どうなるかはエル王子の態度次第、と言った所か。個人的には王子の『覚醒』に期待してるんですけど、今のこの様子じゃ望み薄いかなあ。

既刊感想:IIIIIIV