SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

水属性の魔法使い 第一部 中央諸国編VII

[著者:久宝忠/イラスト:天野英/TOブックス]

 中央諸国編の最終章。内乱で崩壊寸前の王国に、帝国と手を組んだ王弟が乗っ取りを企み、それに乗っかるフリして王国を手中に収めようと企む帝国と。それらに相対する、我らがリョウとアベル王子と冒険者達と味方貴族達との連合軍、みたいな構図の最終決戦。

 とりあえず『リョウさえいれば何とかなる』所を何度か見せ付けられる展開があって、改めて『容易に使用してはいけない奥の手』感を見せ付けられた感じでした。

 流れとしては、帝国浮遊艦隊との空中戦、からの浮遊大陸連中の横やりの対処、からの王弟率いる部隊との国内戦、からの帝国皇帝軍と炎の魔術師オスカーとの最終戦。

 かなりの大容量で、どう決着を付けるのかなかなか見通せない乱戦続きでしたが、リョウやアベル達の側からすれば狙い通りな着地点だったのかなと思いました。

 エピローグのリョウの扱いからして、これまで中欧諸国に縛られていた身が割と自由になりそうな、行動範囲が広がって行くのかな、といった雰囲気もありましたが果たしてどうなるか。

既刊感想:IIIIIIVVI