[著者:魔石の硬さ/イラスト:柴乃櫂人/TOブックス]
本題は、カーマインとロザリア、ナディーヌ、ヴェラ=シルヴィとの結婚話……だったはずなんですが。実際の所は、断罪した両公爵派閥の残党や、近隣国の襲撃の対応に追われている方が分量としては多かった感じでした。
結婚に関しては、そもそも誰もが認めて祝福が確定された祝い事なので、もう成り行きを温かく見守るのみで波乱も起こりようがなかったわけで。
一方、残党の反乱や近隣国の襲撃に対しては、カーマインでも結構想定外の事態に晒される事があったりで、真の『帝国平定』までの道のりはなかなか大変だな、と思わされる展開だったかなと。
目下最大の敵の皇国が、自国の内乱で帝国にまで手が回らないらしい所は幸いか。ともあれ、皇帝の結婚は朗報ながら、いまだ帝国の情勢が不安定なのが浮き彫りになり、次も自国の反乱や近隣敵国の進軍などの対応に追われる事になりそうです。