SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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法廷遊戯

[著者:五十嵐律人/講談社]

 被告人がほぼ間違いなく有罪判決を受けそうな状況で、被告人の無二の友人である主人公がどうやって無罪判決を勝ち取るか?

 物語の中での興味であったり期待であったりは、大体そう言った方へ向き易いもので、実際に読んでいて『どう劣勢を覆してみせるか』に最も視線が注がれていたように思います。

 ただ、そんな分かり易い展開にはならないかも知れない懸念要素もあって、それは主人公と被告人が過去に重罪を犯していて、更にはそれを秘匿していると言う事実で。

 二人の犯罪過去が裁判の根幹に関わって来るだろうことは明らかだったので、やはり単純明快な逆転無罪勝訴にはならないか……と色々思いを巡らせながら最後まで読み続けていました。