SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

神角技巧と11人の破壊者 中 創造の章

[著者:鎌池和馬/イラスト:田畑壽之/電撃文庫]

11人目を追い掛けて
 神角技巧VS神角技巧、所持者VS所持者。新たな神角技巧のお披露目、巨大物質との戦い。特に今回は、次々と対峙する神角技巧と所有者達による、ど派手なバトルが大きな盛り上がりを見せてくれました。

 最大の謎である、物質爆弾の仕掛け人と11人目の正体。「怪しい」と目を付けた相手が、ことごとく「やっぱ違うな」で、結局まだ掴めず。ラスボスっぽい老人か、それともまだ見ぬ神角技巧所有者の誰かか、それとも……。誰であっても不思議じゃない。これまでで否定ざれた人物が、「やっぱり11人目だった」となる可能性も充分にあり得ると思う。

既刊感想:

声優ラジオのウラオモテ#04 夕陽とやすみは力になりたい?

[著者:二月公/イラスト:さばみぞれ/電撃文庫]

仲良し大作戦(おえっ)←二人の心の声
 由美子と千佳みたく素で仲悪そうな印象のラジオ喋りを、もしも現実で聴いたとしたら。それは確かにリスナー離れを招きそう。二人の『本音の付き合い』なんて、関係者以外知るわけ無いですからね。

 今回の件で、少なくともリスナーの皆には周知されたのかな? されてるといいな。どっちも『超クソ面倒臭いツンデレ気質』な喧嘩絡みである事を。

 DVD特典や新コーナーでは、まだ手応えは充分でないみたいですが。表でいがみ合っていても、心の底では互いに意識し合い認め合っている。その事は、ファンには充分伝わってくれたんじゃないかな。

既刊感想:

86―エイティシックス―Ep.9 ―ヴァルキリィ・ハズ・ランデッド―

[著者:安里アサト/イラスト:しらび/電撃文庫]★

戦いを終わらせる為の戦いへ
 まるで、鏡の中に映し出された『過去の自分達の姿』を見せられていたかのよう。聖教国との共闘戦線……かと思いきや、えげつないのもを突き付けられましたね。最初から何か裏がありそうな含みはありましたけど。レギオンとは別種の『人の脅威』。

 前巻から引き摺った、セオの件とクレナの事。支えてあげられる人達がしっかりと支え、苦しみ悩み抜いて痛みを克服して行く。今回の戦闘の中で最も見たいと思い描いていたのが、終盤のクレナの決意の一撃。絶対に決めてくれるだろうと確信は得ていましたが、やっぱり最高のワンシーンでしたね。

既刊感想:

遥かなる月と僕たち人類のダイアログ

[著者:深雪深雪/イラスト:桜河ゆう/講談社ラノベ文庫]

好きになった相手に死を与える
 凌香に掛けられた『呪い』について。明確な『死』が絡むとなると、彼女と深く関わる涼間の身にも相当危険が及ぶ事になり、重く陰惨な状況が連鎖して行く展開になるのでは……と身構えていました。

 実際には、そう言った血に塗れるような方向性ではなくて。死に対しても蘇生の救済措置があって、呪いの事も含め『超常現象』の類、でしょうかね。事実として起こっているけれど、到底受け入れ難く、でも認めざるを得ない、みたいな手応えでした。

<Infinite Dendrogram>-インフィニット・デンドログラム- 15.<GAME OVER>

[著者:海道左近/イラスト:タイキ/HJ文庫]★

持て余す程の新事実
 皇国対王国。完結編にして、王国側での『皇国の刺客強襲に対しての王国防衛』のエピソード。攻め手側は、強襲者達よりも、彼等を改造した裏で糸引く監獄の囚人どもの異質さを見せ付けられる。

 一方で守備側は、マスクド・ライザー、迅羽を筆頭に王族を護る脇役達の奮起活躍が際立つ。こちらも前巻の対皇国戦に劣らず、各々の信念や意志が真っ向からぶつかり合う、非常に熱い展開でした。

 今回で得られた重要な新事実。第三王女テレジアの事、『邪神』と『終焉』について。ただ、エンブリオ達、管理AI達はそれをどうしたいのか? もしそうなったら、世界はどうなるのか? 真相は未だ闇の中。疑問符はまだまだ多く付きまとう。

既刊感想:『<Infinite Dendrogram>-インフィニット・デンドログラム-』感想一覧