SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。12

[著者:渡航/イラスト:ぽんかん(8)/小学館 ガガガ文庫]★★★

プロムナード
 舞踏会の略称? 海外の高校で学年最後に開かれるダンスパーティー? 派手な卒業パーティー? だそうな。ユキペディアによると。一番分かり易いのは『卒業生を送る会』って表現なのかなあ。それよりもっとお洒落度高い系みたいですが。これを生徒会で企画する→いろはが奉仕部に縋る、いつものパターン。

雪乃の決断
 ところが、いつもと違う流れだったのが、雪乃が奉仕部としてではなく“個人”で、八幡と結衣の助力を得ずに依頼を受けた、と言う事。母親との何らかのやり取りの影響か、現状からの変化を求め、もがきながらも前へ踏み込みたい意志がひしひしと感じられた。

それでも八幡は無視出来ない
 どうしようもない。どうにもならない。八幡を見ていて、もうそんな言葉しか浮かばない。雪乃の気持ちを尊重するなら、黙って見守るのが自然な行為の筈なのに、八幡が本心を抑え付けたままそれをやると、逆に酷く歪んだ行為に見えてしまうから。どうしようもない。

指摘された三人の関係性
 まあ、知ってた。浮上させないように、うっかり言葉で言い表さないように、必死で押し込めてたものだから。八幡がふざけて言った『三角関係』だったら、むしろどんなに良かったか。そうしてまた、間違っていると思いながら同じ事を繰り返してしまうのか。

既刊感想:7.56.51010.511