SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

さよなら異世界、またきて明日 旅する絵筆とバックパック30

[著者:風見鶏/イラスト:にもし/富士見ファンタジア文庫]★★

この世界に一体何が起こって現在に至ったのか?
 滅び行く世界の中で、行くあてのない旅を続け、数少ない生き残りの人達との交流を重ねて行く。この世界について、あまり地の文では多く語られていないのが特徴か。登場人物達の会話や、旅の途中にある風景など、『雰囲気を描く』事で世界を語るような感じ。実際に崩壊以前どうだったか、崩壊してどうなったか、詳細はまだ掴み切れていない。

旅の目的はあるが、達する方法が見当たらない
 ケースケもニトも、それぞれに旅の目的はあるけれど、行き方が全く分からない。世界崩壊で生者も極少数(らしい)、ここから有益な情報を得るのは非常に困難な状況。さてどうする? 奇跡的な他者との出逢いが僅かな前進となっているので、偶発的なチャンス=新たな遭遇に期待するしかないのか。