[著者:しめさば/イラスト:足立いまる/角川スニーカー文庫]★
前巻読んでから2年以上間が空きました。「どひゃー」って心の声を発しつつ。吉田と沙優以外の登場人物の記憶は少々曖昧でも、割と分かり易くて記憶にも残り易いお話なので、久々に読みふけりながら「雰囲気は意外と覚えているもんだなあ」と。
そんな久々の続き。沙優の過去についての告白は初めて、だったかな? どうしても、吉田には話さなければいけない、隠してはいられない、打ち明けなければならない局面。相当に覚悟を決めた、どぎつい過去回想の吐露でしたが、これまで秘めていた全てを打ち明けた事で、より一層吉田への信頼や想いを感じ取る事が出来たかなと思いました。
あとは、『他人の家庭の事情に踏み込む事は非常に困難』だと思い知らされる。その中で、何より吉田自身が「沙優の為にどうしたいのか?」と、自身の内にも近しい人達にも幾度も問い詰められる。
吉田の迷いと葛藤、これらの描写も凄く良かったです。色んな人に後押しされての決断。果たしてどうなるか……先を追うのが本当に怖いです。でも、その先に必ず幸せな結末が待っていると信じたい。
ひげを剃る。そして女子高生を拾う。4
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しめさば/足立 いまる KADOKAWA 2020年07月31日