SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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友達の妹が俺にだけウザい8

[著者:三河ごーすと/イラスト:トマリ/GA文庫]

 彩羽不在の修学旅行編。想像してたよりもガチで不在でした。普段から、明照にウザ絡みで存在感大爆発させている彩羽の気配が薄いと、何かこう逆に落ち着かない気分だったかも。何だかんだ、居なければ居ないで物足りなさを感じたって事なんでしょうかね。

 ただ、明照に彩羽不在による影響や、普段との感情的な変化はあんまり感じなかったですが。まあ正確に言うなら、その場に居ない彩羽を気に掛けている余裕が全く無かった、ですね。現地はそりゃもう、明照を巡っての色恋沙汰が大変な展開でしたよ。

 今回の真白への対抗馬名乗りは翠。出始めの頃は「徐々に出番少なくなるかな」、と思ってたもんですけど。ここへ来て一気に準主役級にまで存在感出して来て、ちょっと驚きと言うか、ここまで明照の恋愛事情に絡んで来るとは正直思いませんでした。

 今回の件で、明照自身『好き』な気持ちが“どう言った感情なのか”に対して、かなり深く前向きに考える事が出来ていたと思います。まだハッキリとは掴めてないですが、大分自身の気持ちへの『理解度』が前進してくれたようにも見えましたね。

 で、おそらく今回最も肝心な事(と、個人的には思った事)。終盤の翠の“とある質問”に対して、返答した瞬間、明照の心に無意識に浮かんだその人物は果たして誰か? これ、めちゃくちゃ気になってます。これが明かされる時は、いよいよ物語の結末が見えて来る頃……なのかも知れませんね。

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