[著者:竹宮ゆゆこ/イラスト:ヤス/電撃文庫]
表では学校の文化祭。裏では大河の家庭問題。どちらかと言えば、大河の家庭問題の方がメインの展開。これまでの大河の態度から察するに、家族=親との関係は最悪、かつ大河にとってはクズ親、と言うイメージを抱いていました。
大河はこの話題に触れるのを拒絶していたので、竜児も聞くに聞けずな感じでしたが、今回ようやく複雑な事情が明らかになりました。途中で大河の父親の性格的な部分に関して、絶対拒否な大河に対して肯定的な竜児、みたいな対立が生まれてしまいます。
傍から見た印象では『良心的な父親』だったし、竜児は父親の温もりを知らずに育ったので、余計に良い父親に映ってしまうのも「分かるなあ」って感じだったんですよね。
そこから違和感を抱いたのが、竜児母・泰子が話を聞いて嫌悪感を示した時で、更に決定的になったのが実乃梨の大激怒を見た時。何と言うか、やるせないなあ……と思いつつも、大河には支えてくれる味方が付いてくれているので、安心する事も出来たかなと。