SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

スーパーカブ8

[著者:トネ・コーケン/イラスト:博/角川スニーカー文庫]

 シリーズ最終巻。「まだまだ続いてもいいのになあ」と「これくらいの余韻の締めでもいいのかもなあ」の半々の気持ちでした。小熊が今後どうなるかについては、あとがきで『スーパーカブに依存した仕事や状態にはさせないつもり』と書かれていたのが興味深い所でした。

 確かに巻が進むに連れて、『スーパーカブのマニアックな様子』は徐々に薄れていたような感触で、それは小熊がスーパーカブから離れつつあることを示していたのかなあ、なんて思ったりもしました。

 趣味としては続くけれど、高校生の頃のような熱意と情熱とがむしゃらさと無茶を抱き続けてはいられない、みたいな感じなのでしょうかね。『小熊の物語』としては一応の区切りながら、完全に終わりな雰囲気でもないので、またひょっこり次の19歳の彼女を見せて欲しいなあと。

既刊感想:
     reserve