SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

転生少女の履歴書11

[著者:唐澤和希/イラスト:桑島黎音/ヒーロー文庫]

 『生物魔法』について。この世界の魔法使いと非魔法使いの関係性、そこに与えていた生物魔法の“影響”などの話は、今の露骨な『魔法使い特権主義』の状況を思うとなかなか興味深い内容だったかなと。

 リョウが生物魔法を使える事情なんかも大体分かって来ましたが、生物魔法の詳細は曖昧にはぐらかされた感じで。『あの方』って存在も結局よく分からなかったし、今後あまり語られる事もないのかも知れません。

 で、戻ってみたら『半年後』と言う衝撃展開。王国と市民の戦争が起こる間際で、シャルちゃんは闇落ちしてるし、ゲスリーは元に戻って理解不能な行動を取るし、アランはどさくさ紛れにリョウと国外逃亡を企てようとしてるし。

 「もうリョウの意志だけで戦争阻止は無理だろ……」と諦めかけた所で、このゲスなゲスリーから差し伸べられたある意味『救いの手』ですよ。もう収拾をつけるには取るしかないのかなあ、どうなるんだろうなあ。

既刊感想:10