SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

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転生少女の履歴書12

[著者:唐澤和希/イラスト:桑島黎音/ヒーロー文庫]

 アランって良くも悪くも話を引っかき回してくれる存在だよなあ、と。差し伸べるゲスリーとリョウの間に割って入った好判断には「よくやった!」で、リョウへの恋しさからか色々と投げ出して隣国逃亡した時は「何考えて何やってんだ……」と言う感じ。

 戦争による緊張状態は一応の解決策に辿り着き、全部がリョウの願望通りとは行かないまでも、妥協案で何とか丸く収めてくれていました。

 ただ、結局ゲスリーはリョウに『隷属魔法』にかけられている事を信じ込んでいて、「そんなのかけていない」とリョウがいくら言っても聞かないので、その辺の関係でスッキリ出来ない所は残ったように思いました。

 今回の話の流れを考えると、これからしばらくは『隣国編』って事になるんでしょうかね。投げっ放しで出て来た復興半ばの自国の行方は気になりますが、リョウとアランの二人旅はこれまでと違った雰囲気で楽しめるのかも知れません。

既刊感想:1011