SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

現実でラブコメできないとだれが決めた?2

[著者:初鹿野創/イラスト:椎名くろ/ガガガ文庫]★

耕平が思い描く最終到達点とは
 最終的に、耕平にとっての『ゴール』って、いったいどうなった状況の事を指すのだろうか? と、ふと思ったのは、今回の件で『割とめちゃくちゃ頑張ってやり切った』ような達成感を抱いたから。

 主にクラス単位のまとまりとしては、本当に最良の結末だったと思います。不意打ちにはとことん弱いので、全然耕平の思惑通りには行きせんでしたが、そこを修正しつつ狙い通り到達してみせる。見事な『変態ラブコメ脳』の執念を見せて貰いました。

 次に絡んで来るとすれば、ラストで本音を吐露した芽衣の『本質』の掘り下げか。彼女と彩乃のいわくありげな因縁についてか。あるいは、あまり手を出せていなかった日野春幸先輩の攻略などかな。

既刊感想:

うちの家庭教師がグイグイきすぎて勉強どころじゃない!2

[著者:ハマカズシ/イラスト:あやみ/ガガガ文庫]

非常に見え難い真意が裏に潜んでいる……かも?
 相変わらず、真琴の無茶苦茶な『勉強法』に振り回されている、コロちゃんこと小路石隼人少年。傍から見ている分には、思わず「ぷっ」と吹き出してしまう程に面白くて、ずっと見ていても飽きない程でした(翻弄されっ放しの隼人は気の毒だけど)。

 しかし、真琴の考えは最後まで読み切れなかったですね。意図的に生徒の自主性を引き出そうとする振る舞いなのか、それとも単なるダメ人間なのか。

 正直、全く勉強を教えず常にだらけている時点で、家庭教師失格としか思えないんですけど。でも、教育実習生の美咲に自分の『教育の在り方』を語って見せた時、ちょっと真琴に対する見方が変わりましたね。ちゃんと真剣に考えているんだなと。

既刊感想:

魔王と聖女が導く冒険者ライフ2 ―魔法適性0だけど極大魔力に覚醒しました―

[著者:有澤有/イラスト:こうましろ/GA文庫]

根本的な『英雄』とは何か
 ルシオが英雄を目指している最中の、別段特別な要素が含まれているわけでもないひとつのエピソード。これが『英雄への道』に通じているエピソードだったか、と言われたらそんなでもなかったので。

 そもそも、ルシオがなりたい『英雄』自体が割と漠然としたもので。「一体どうやったらなれるの?」みたいな疑問も、明確な答えって無いような気もするんですよね。スケールが大き過ぎて掴み所が無いと言うのかな。今回みたいなイベントを幾つこなしても、近付けている手応えは多分得られ難い。

 どうすれば英雄の称号を掴めるのか。目に見える指標が欲しいですよね。そうなれば、ルシオの言動も意味のあるものになって行くのかも知れません。

既刊感想:

殲滅魔導の最強賢者2 無才の賢者、魔導を極め最強へ至る

[著者:進行諸島/イラスト:風花風花/GA文庫]

終わりなき強さへの探究
 相変わらず俺TUEEEな主人公ガイアスが、既にこの星最強なんだから強くならなくてもいいのに、別に求めなくてもいい強さをひたすら追求して、『宇宙最強』を目指している。この辺りの要素は前と変わらないです。

 むしろ新たなヒントとなる情報を得たせいか、なんか前より探究心に拍車が掛かってる気がしました。久々に『まともに力を振るう戦い』も出来たりで、めっちゃ冷静な態度でワクワクしてるし。

 熾天会に襲撃をかけて、『理外の術』に関する情報を根こそぎぶんどる。まだガイアスも得ていない知識は案外多く、しばらくそんな行動が続きそう。

既刊感想:

友達の妹が俺にだけウザい6

[著者:三河ごーすと/イラスト:トマリ/GA文庫]

彩羽と向き合う今の明照は、果たしてどんな感情なのか
 明照が壊れた! と、言いたくなるような突飛な行動。それは、彩羽の為に文化祭の『ミスコン』に出場すると言う事。事情を聞いても、「お、おう」って感じで戸惑いを隠し切れませんでしたけどね。

 彩羽自身が望まないのなら、明照のやろうとしている事は、自己満足なお節介なのかも知れない。でも、その事を自覚しながら、それでもなお彩羽に「素を見せられる親友が出来て欲しい」と強く望んでいる。彩羽の事を真剣に考えている証ですよね。

 文化祭が済んで、彩羽の迷走状態も落ち着いた所で、遂に明照にも答えを出す決断の時が迫って来ているのかな、と思わせる急転直下のラスト。逃げ道を完璧に塞がれそうな展開。明照の運命や如何に。

既刊感想: