SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

元スパイ、家政夫に転職する2

[著者:秋原タク/イラスト:ハリオ/角川スニーカー文庫]

現家政夫は、元スパイの因縁が払拭出来ない
 スパイ業を解雇されたはずなのに、未だクロウの近辺で組織との因縁の影が付きまとう。元上司のキャサリンが何らかの思惑含みなのは、彼女の言動から察せられますが、他のスパイ組織も絡んでる辺り、結構根が深い問題なのかなって感じですよね。

 水面下で裏のスパイ組織達が暗躍している一方で、今回の表は夏海メインのエピソード。結局ここにもスパイ組織の思惑が結構絡んでいるんですが、夏海についてより深く理解する事が出来たのは、家政夫としてのクロウにとっても良かったのかなと。

 今後の問題は、元所属組織内に潜伏しているスパイの存在、葉桜冬子の存在の謎について。気になるのは、これらがクロウにどう絡み関わって来るか。

既刊感想:

僕に興味をなくした元カノと幼馴染な今カノがなぜか修羅場ってる2

[著者:急川回レ/イラスト:magako/角川スニーカー文庫]★

『名案』だと思っているのは本人だけ
 口絵の複雑極まりない相関図を、関係者各位にもれなく突き付けてやりたくなったわ。と、衝動に駆られるほどの混沌ぶり。相変わらず誤解とすれ違いとタイミングの極悪さで、こんがらがってた5人の関係性の糸が、さらに複雑に面倒に絡まって行く。

 そこが凄く面白い! と言えばまあそれが最も声を大にして言いたい気持ちで。一方で「どうやって収束させるんだろ?」って興味も大きいので、この複雑な状況を面白がってばかりじゃ先に進めんなあ、って気持ちにもなってしまうんですよねえ。

 一応、今回の終盤で解決は見ました。ただ、一部を『無かった事』にされてしまったので、翔太以外のメンバーが、彼にどう絡んで行くか見物ですね。

既刊感想:

恋人代行をはじめた俺、なぜか美少女の指名依頼が入ってくる2

[著者:夏乃実/イラスト:ふーみ/角川スニーカー文庫]

 龍馬が『恋人代行』という職業と、どう向き合って行くか? みたいな方向へ、物語は進んでいる様に感じられました。今回初登場の葉月は、龍馬に恋人代行の仕事の『本質』をより深く意識させるような、そんな『デキる年上女性』な相手でしたね。

 姫乃との関係は、仕事上の疑似恋人の域を軽く超えている気がするので、そこが龍馬の気持ちにどう影響を及ぼして行くか。多分このままだと、仕事と割り切っては付き合えなくなりそうだなあと。本来なら、恋愛関係が進展しているんだから、恋人代行の事を抜きにすれば何の問題も無いんですけど。

 その上で、龍馬にとって更なる問題が発生。果たして姉のカヤがどう出るか。カヤの『過去』についての予想が合っていれば、恋人代行業に対しては理解はある、と思うのですが……どうでしょうね。

既刊感想:

『おっぱい揉みたい』って叫んだら、妹の友達と付き合うことになりました。2

[著者:凪木エコ/イラスト:白クマシェイク/角川スニーカー文庫]

 相変わらず人目を気にせずバカップルがいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃしまくっているので、前巻に劣らず充分にニヤニヤさせて貰えます。

 既に夏彦と未仔はカップルが成立していて、絶対に破局は無いと断言出来る程、お互いの好感度が100%を軽くぶっちぎっている。なので、その先にどんな展開を盛り込んでくれるのかなあ? と言う興味を抱きつつ物語を追うような感じでした。

 今回は『夏彦の妄想』と『親友の恋愛』と『未仔のぱふぱふ』の三本立て。草次と奏の関係で若干空気がピリピリしましたが、結局の所「平穏だなあ」で落ち着きます。あとはもうね、バカップルの二人だけの空間に「一体何を見せられているんだ」と呆れつつ、それでも頬がたるむ程にニヤニヤされられていればいいと思います。それで幸せに浸れる。

既刊感想:

高嶺の花の今カノは、絶対元カノに負けたくないようです

[著者:とーわ/イラスト:Rosuuri/角川スニーカー文庫]

 元カノと今カノの間に挟まれ翻弄される系なお話。主な原因は、元カノの霧が薙人を振った理由がハッキリしないまま、希と半ば勢い任せな状況で付き合い『今カノ』になってしまったから。ただ、決して薙人が不誠実でいい加減な男なのではない、と言う事だけは彼の名誉の為にも断言しておきたい。

 何と言うか、やっぱり『霧は何で薙人を振ったのか?』がずっと曖昧なまま話が続くせいか、もやもやした気持ちが募るんですよね。どう見ても、明らかに薙人に未練があって、今でも間違いなく恋愛感情として好きな想いを残しているもんだから。

 事情がハッキリするのは、終盤の過去の霧視点のエピソードが語られた後。要は『売れっ子若手人気女優』であるが故の問題、って感じでしょうかね。薙人と仕事のどちらを取るか、みたいな問題になって来るので、これは非常に難しい所だなあ。それでも好きな想いを断ち切れないのが余計に辛い……。