SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

ログインボーナスでスキルアップ2 ~寝て起きて成り上がる~

[著者:あまうい白一/イラスト:村上ゆいち/GAノベル]

 コウタの『ログインボーナス』能力、さらに扱い難い訳の分からない魔法やスキルにまみれて扱いに苦しむ、の巻。勝手に周囲から付けられる二つ名が、爆殺王、圧殺王、とか段々物騒になって行くほど、相変わらず規格外のデタラメな強さを振るってます。

 ただ、何度も念押しで言いたいんですけど、取得する能力は全てコウタの『運』次第です。大体どれも超強力だけど、クセがあまりにも強過ぎるが故に有効活用に難航している。でもまあ、そうやってあたふた困りながらも活用方法を見出そうと懸命になってる所が面白いんですよね。

 本来なら、人類にとって天敵の『魔神』の続出で脅威に感じる所でも、「まあコウタならなんとかなるだろ」って割と楽観して見ていられる。そんな風に、コメディっぽいノリで気軽に楽しめるのがこの物語の良さなのかなあと思います。

既刊感想:

ログインボーナスでスキルアップ ~寝て起きて成り上がる~

[著者:あまうい白一/イラスト:村上ゆいち/GAノベル]

 主人公コウタ、落雷によって現実世界でお亡くなり、からの異世界転生を果たす(チート能力おまけつき)。『ログインボーナス』と称して、一日経過するごとに様々な魔法やスキルを取得する、と言う「なにそれズルい!」的な超絶チート。

 ……かと思っていたんですが、実はこのチートには大きなデメリットがあって、それは何が取得できるかは完全にコウタの『運』まかせだと言う点。この要素が非常に面白く描かれているなあと思いました。

 要は『何でも自分の思うがままにはならない』わけで、確かに取得能力は超強大で超有用なものばかりなんですが、肝心のコウタが扱い切れないんですねー。

 超絶能力を“持て余してしまう”問題に立ち向かい、いかにして上手い事各種能力を使いこなすか。魔導書ソラス、賢者メディア、魔法剣士フレイム、など個性豊かで愉快な仲間達と試行錯誤を重ねて、何とか能力行使して行く様子がとても楽しかったです。

生贄になった俺が、なぜか邪神を滅ぼしてしまった件2

[著者:まるせい/イラスト:チワワ丸/モンスター文庫]

 邪神を倒して『聖人』の称号を授かる事になったエルト。どうやら一国がエルトの力を独占しない為の対応のようで。もっとも、“邪神討伐者”の事実が周囲に与える影響力は計り知れなく、たとえ情報拡散を防いでいても噂はどこからともなく広がって行くような気がします。

 もしそうなって嫌でも知名度が上がって来た場合、エルトが面倒事に巻き込まれてしまう可能性は大いにあるでしょうね。人間の国同士では今の所は牽制し合っているので、どこかが抜け駆けしてエルトの力を利用する事もなさそうですが。

 気になるのは彼の存在と力を警戒している悪魔族の動向。今回だけでは、デーモンロードの思惑や目的などがイマイチ見えて来なかったのですが、今後エルトの障害になる事は間違いなさそうです。

既刊感想:

追放された俺が外れギフト『翻訳』で最強パーティー無双!3 ~魔物や魔族と話せる能力を駆使して成り上がる~

[著者:高野ケイ/イラスト:熊野だいごろう/TOブックス]

 今回はこの世界の根幹に関わる真実が明らかになるエピソードで、これまでよりもかなりのシリアス展開な雰囲気でした。

 世間一般には、『神が魔王を滅ぼした事で平和が訪れた』と伝わっていた所、実は全く異なる真実が隠されていたと言う事。何故かと言えば、それが明るみに出るのは人間にとっても『本当に救った側』とっても都合が良くなかったから。この事実にはかなり驚かされました。

 その事実を知ると同時に、かつて世界に絶望を与えた存在が封印から復活した場合、シオン達では現状とても太刀打ち出来ない、と言う厄介な問題に直面してしまう。この難局をどう乗り越えるのか、非常に熱量のこもった見応えのある内容で面白かったです。

 あとは前から気になっていた、かつてシオンを追放したイアソンとの件も、今回一致団結しなければならない状況で、わだかまりが解けてくれて良かったですね。

 物語の展開としては、大きな山を越えて一段落な感じで、これで締めても良いのかなあって印象でした。ただ、真の問題解決に向けて、続きの展開も見てみたいですよね。

既刊感想:

世界最強になった俺 ~最強ですけどなにか?~2

[著者:浜咲たゆ/イラスト:イシバシヨウスケ/HJノベルス]

 マリベルの故郷の現状確認、世界武道大会へ向けての準備、レイフォンとアシュリーの里帰り、など。どうやら今後のメインは世界武道大会がメインイベントとなって行きそうな流れ。

 何故世界武道大会が重要かと言えば、代表選出者が魔王率いる魔族代表と6対6で戦う事が決まっていて、何故そうなったかと言えば、魔王が一方的に「条件飲まなければ即座に滅ぼす」と言って来たから。

 ……いやいやちょっと待てよ人間達も勇者とか居るんだからあっさり悪条件を受け入れずに抵抗しろよ! と思ってしまいましたとさ。この物語の人間族と魔王の力関係って一体どんななんでしょうね……と考えさせられたりもしました。

 今回は世界武道大会開催までには至らず、レイフォンの里帰り話がほぼ中心の展開でした。正直このエピソード、特に鬼ごっこの経緯とかこんな長尺で必要だったのかなあ、と首捻りつつ。しかし、どうも続刊が無いようなのでお察し下さい、的な事情があったのかも知れません。

既刊感想: