SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

神殺しの魔王、最弱種族に転生し史上最強になる

[著者:えぞぎんぎつね/イラスト:TEDDY/GA文庫]

最弱人族な元魔王と、勇者の卵なエルフ娘
 かつて、魔神と壮絶な死闘を繰り広げた末に僅差で敗れ去った、主人公の元・魔王ハイラム。『魔族の身では魔神に勝てない』。そんな事実を突き付けられたハイラムは、魔神殲滅の為、世界で最弱の種族である『人族』に転生する事になったが……。

 俺TUEEE系、なのかな? ハイラムの無敵の強さが『当たり前』の基準値になっているので、勢い付いていると言う感じではなくて。普段意識せず呼吸しているように、通常の何気ない動作感覚で、最強の力を振るっているような雰囲気でしたね。

 とは言え、ハイラムでも魔神の分身体でさえ一筋縄では行かない様子。現魔王を利用しようとしているので、次は現魔王軍との戦いになるのかな。

〆切前には百合が捗る

[著者:平坂読/イラスト:U35/GA文庫]

全然百合が捗らない、と思いきや……
 愛結は同性愛者だけど、過去に心の傷を負った影響で、その事を絶対に明かそうとはしない。優佳理の方は、ノーマルだと自分で愛結に言っている。なので、百合要素は大分薄味でした……終盤までは。

 1巻目の内は、あんまり二人の関係は大きく動かないのかなあ、とか思ってました。それで、愛結と近くで接する事で、いずれ優佳理の方に感情の変化が生まれるのか? とか、愛結はどの段階で優佳理にカミングアウトするんだろうか? とか、この先の事を頭の中でいろいろ想像していたわけですよ。

 いや、ちょっとラスト付近の展開は予想外で、不意打ち喰らったみたく意表を突かれました。でもまあ、それだけ愛結の想いが強く深いって事なんでしょうね。

竜歌の巫女と二度目の誓い

[著者:アマサカナタ/イラスト:KeG/GA文庫]

第12回GA文庫大賞『銀賞』受賞作
 民の命を守る為の革命と引き換えに、大切な人を自らの選択で処刑せざるを得なかった、主人公・ギルバート。己が犯した罪の重さを背負いながら生きるギルバートは、やがて大切な人の生まれ変わりである少女と、運命的な出逢いを果たす事になる。

 ギルバートもルゼも、互いに一目で『大切な人』だと気付けている。それだけ深い繋がりを感じさせられました。ただ、過去に負った未だ癒されない心の傷が原因で、相手への接し方を見失っている。

 相手を許し、自分を許す事で、徐々に態度が軟化して、わだかまりが解けて行く。過去の悲惨な現実を思うと、それはとても難しい事。大切な人の為に変わろうとする二人の姿は、とても印象的でした。

ラノベ人気投票『好きラノ』 2020年下期

ラノベ人気投票『好きラノ』 2020年下期』に投票します。

魔女と猟犬
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パワー・アントワネット
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君が、仲間を殺した数 ―魔塔に挑む者たちの咎― 
【20下ラノベ投票/9784049134544】
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それでも、好きだと言えない
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カノジョの妹とキスをした。2
【20下ラノベ投票/9784815607289】
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グリモアレファレンス 図書委員は書庫迷宮に挑む
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ハル遠カラジ4
【20下ラノベ投票/9784094518740】
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幼馴染の妹の家庭教師をはじめたら2 怖かった幼馴染が可愛い
【20下ラノベ投票/9784040739519】
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いつか僕らが消えても、この物語が先輩の本棚にあったなら
【20上ラノベ投票/9784041088043】
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究極進化したフルダイブRPGが現実よりもクソゲーだったら
【20下ラノベ投票/9784040648071】
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その商人の弟子、剣につき

[著者:蒼機純/イラスト:美和野らぐ/GA文庫]

第12回GA文庫大賞『銀賞』受賞作
 ただのいち『商人』と、意思を持った『魔王の剣』。本来全く接点が出来る要素がなかった二人が、ある日偶然出逢ってしまう。やがて二人は、世界を揺るがす大きな問題に立ち向かって行く事になる。

 主人公のエドモンドは、最初から最後まで、常に『商人』としての立場を貫き通している。そして、商人としてエドモンド自身が持ちうる『武器』の力を最大限に発揮して、困難を乗り越えている。

 あくまで商人の立場に徹する。この辺りの描写は徹底してこだわっている。戦う力は無い。でも、誰にも真似出来ない強さと凄味が感じられました。