SIDE ONE ~小説の感想を日々書き連ねる~

小説の感想を日々書き連ねるブログ

ようこそ実力至上主義の教室へ  2年生編1

[著者:衣笠彰梧/イラスト:トモセシュンサク/MF文庫J]★★★

綾小路清隆は相変わらず不気味で底が知れない
 一人称視点で他人事の様に語ってるとこなんだよな、多分。初期の頃からずっと一貫して同じ印象。2年になってもあんまり変わってなかった。ただ、素性は結構語られて来たので、“得体の知れなさ”に関しては大分薄れて来たかな?

2年生になって変わった事
 学習教材がデジタル化した事、とか。あとは急激に変化したとかでなく、これまでの積み重ねが成長に繋がっている、とじわりと感じられた。鈴音や須藤とかを見ていて特に。クラス内部分裂のリスクは限りなく低くなった、と見ていいのかな。今の所は。

ヤバい奴だらけな1年生
 話が進むに連れて加速度的に危機感が増して行く。まだ2年生編1巻目なのに……。でも、一見極大のヤバさを言動で誇示している宝泉って、分かり易い分だけ清隆には御しやすい存在なのかも。おそらく見せない奴の方が余程ヤバい。

2年生になったから本気出す
 清隆があえて能力を隠さなくなったのも、1年生時とは少し違って見えた点か。しかし清隆の終盤の“あの”行動にも仰天させられたけど、敵対者がかなり本気で“綾小路清隆排除”を仕掛けて来ているのにも驚かされた。

既刊感想:4.57.5101111.5

死神に育てられた少女は漆黒の剣を胸に抱くIV

[著者:彩峰舞人/イラスト:シエラ/オーバーラップ文庫]★★

帝国と神国と都市国家連合
 ファーネスト王国にとって、表向き手を結んだ神国メキアが実は“最も気を許してはならない相手”なんじゃないか? と言う危うさ。まあ神国側はあからさまにオリビアの『魔術知識』を欲するのが狙い、と言ってるからなあ。

育ての『死神』ゼット
 その正体、行方、僅かに見え始めて来たか? まだ微妙な所だけど。ヴァレッドストーム家断絶の際、抜け出した『黒い魂』、漆黒の剣にまとう『黒い靄』、それらとゼットの存在が結び付くのかどうか。

『阿修羅』と『深淵人』
 ここも意味深な描き方していて、まだまだ謎が多い。敵対関係らしいと言う事と、帝国騎士フェリックスが『阿修羅』、オリビアが『深淵人』らしい? 位かな、大まかに分かってる点は。戦争やってる本筋にどう絡んで来るかは未だ見通せない。

既刊感想:IIIII

ワールド・ティーチャー 異世界式教育エージェント12

[著者:ネコ光一/イラスト:Nardack/オーバーラップ文庫]★★

転生後の見た目は少年、転生前の中身は60過ぎたおっさん
 主人公シリウス! 最早触れる事すらしなくなったので、せめてしつこく事実を言い続けるぞ。いや、作中でも触れた方がいいと思うんだけどなあ。シリウスの見た目に似合わない“老獪さ”が際立つだろうから。

竜族と有翼人族
 成り行きで有翼人種の幼女カレンを救う。当然シリウス一行は放っておけない。ごろつき共を軽くぶちのめし、竜族が立ちはだかる有翼人族の住処へカレンを送り届ける事に。当然危なげなく圧倒します。

過去の因縁
 かつてシリウスが葬った竜族ゴラオン。正直「もう覚えてねえ~」でゴメン。レウスとエミリアが危機に陥った時だったかな? 学園時代の事だもんなあ……。ただ、竜族の間でも忌避されてたようで、今回の訪問で遺恨が残らなくて良かった。

結婚式予告
 もう今更言うまでも無く、エミリア、リース、フィアと結ばれてるわけですが。「明確な形にしたい」とのシリウスの意向で。この辺りが特に終わりの無い旅の終着、となるのかなあ。そんな予感を抱かせるイベントでした。

既刊感想:1011

神々に育てられしもの、最強となる2

[著者:羽田遼亮/イラスト:fame/富士見ファンタジア文庫]★★

過保護な女神様
 「愛しの息子に悪い虫は寄せ付けませんわ」とばかりに、女神アリア、擬人化でリアと名乗りウィルの元へ降臨。どうやら苦渋の決断で息子を旅立たせたのに、お持ち帰りしたくなったらしい。やれやれ。

純粋培養なので
「いや、気付けよ!」とウィルに突っ込んだものの、直後に純粋かつ世間知らずな彼には「無理だ」と諦める。多分ルナマリアも、ウィルの事をよく理解しているからこそ同様に諦めている。

ウィルの出生
 ちょっとその辺りに迫るエピソードは興味深いものでしたが……。でも、育ての親の神々は、知らなさそうな顔してたけど実は知ってるんじゃないかなあ。どうなんだろう?

目的らしい目的は無い
 実の所。最初からその辺りの様子は相変わらず。神々がこっそり見守っているし、何よりウィル自身の強さが規格外なので安心して見ていられる。ただ、その反面、何か大きな目的を持たせて欲しいと思う事も。

既刊感想:

転生王女と天才令嬢の魔法革命

[著者:鴉ぴえろ/イラスト:きさらぎゆり/富士見ファンタジア文庫]★★

お約束の異世界転生とは一味違う
 今の肉体に前世の記憶だけが甦る=『記憶が転生して来た』と言う事らしい。厳密に言うと転生ではないんじゃないかなあ? と思う所もある“ひと捻り”。だけど興味を惹かれるアイディア。

魔法至上主義社会と前世記憶内科学の融合
 魔法科学、略して『魔学』。前世の日本(多分)の科学技術知識と、今の魔法知識を合わせ持つアニスフィアが提唱する独自技術。ユフィに解説していた魔法と精霊の独自理論もなかなかに面白い。

王位継承絡みのお家騒動と思いきや
 身構えていた割に、無能そうな弟君が意外と絡んで来なかった。ただ、火種はまだ燻っているので、アニスが面倒臭げに避けようとしても、向こうが勝手に敵視して絡んで来そうな予感もある。

最大の見せ場
 終盤のアニスとユフィの共同作業。しかしここまで女の子同士の触れ合いが深く描かれるとは……最初の内はあんまり想定してなかったなあ。良い感じの距離でのいちゃいちゃを堪能出来て満足。